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杉村泰:日本高等教育の現状――名古屋大学を例に


02 January 2016 | By 汪弋鳶 | SISU

20151228、名古屋大学国際言語文化研究科杉村泰教授は本学博士サロンの招請を受け、「日本高等教育の現状――名古屋大学を例に」と題して、松江キャンパスで講演会を行った。講演会には、日本文化経済学院副院長張建准教授と張楠先生をはじめ、日本語学科の学生たちが出席した。

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杉村教授は先ず名古屋大学について、日本にある七つの旧帝国大学の中で一番若い大学で、創立してから70年ぐらいしか経っていないが、現在世界中に200ぐらい協定校があり、一番最近結んだのは上海外大だと紹介してくれた。

それから、「日本の大学が抱える7つの課題」①ゆとり教育と日本人の少子化、②大学の3極化、③大学院教育の大衆化、④留学生30万人計画、⑤人文学系学部の縮小と再編、⑥国際化と英語による授業の重視、⑦新しい大学入試制度についてそれぞれ説明し、自分の考えを述べた。ゆとり教育には、基礎知識の欠如、教師の多忙・生徒の学力不足、評価基準の不明瞭、学校より学習塾重視、大学生の質的変化といった問題があり、ゆとり教育と日本人の少子化の影響で、昔より大学に入学しやすくなったが、上位学校への入学はまだ厳しく、昔、塾に行かなくても小中高の勉強で十分であったが、今は有名私立高校や塾に行く余裕のある家庭の子供が断然有利、Fランク大学が倒産の危機に陥るといった懸念もある。また、大学院在学者数が20年で2.7倍増という現状に触れ、今、日本の大学院が入りやすくなったが、「出るのは難しいので、頑張って勉強してください」と学生たちを励ました。名古屋大学の人文学再編に対し、「上に政策があれば下に対策がある」とユーモラスに語りながら、「辛いことですけど」と心配そうな顔もしていた。国際化と英語による授業の重視については、「各分野の特性を考えずに一律に英語重視とはおかしい」「留学生も英語の授業を受けるなら英語圏に留学すると言っている」と意見を述べた。

また、杉村教授は学生の写真を見せ、6人のうち中国人が5人ということは今日本の大学院の現状を表していると説明し、「中国人がいなくなったら、日本の、特に文学部や言語系の大学院が倒産します」と中国人留学生の重要さを指摘した。

最後に、杉村教授は日本語研究、日本教育などに関する質問に答えてくれた。

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