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長崎で過ごす旧正月――長崎ランタンフェスティバルについて


21 February 2016 | By 汪莎莎 | SISU

長崎ランタンフェスティバルはもともと長崎に住む中国人が旧正月を祝う春節祭りで旧暦の正月に当たる2月前後の春節から15日間行われる。街の復興の為に始めた行事だったが、1994年に規模を拡大し全国的に有名になった。現在では長崎の一大イベントとして人気があり、市内中心部に飾られる約1万5千個ものランタンが放つ極彩色に、毎年たくさんの観光客が魅了される。

今年は2月8日に新地中華街で開催された春節礼祭点灯式をはじめ、湊公園、唐人屋敷、浜んまちなどで多彩多様なイベントが行われている。期間中の主なイベントは龍踊りや中国獅子舞、中国雑技団や二胡の演奏とされている。

メイン会場である湊公園では、中国色豊かなランタンやオブジェがいっぱい飾られている。三国演義の中で劉備関羽張飛が桃園で義兄弟の契りを結んだ物語りを描いたランタンもあれば、西遊記の中で孫悟空が「白骨の精」という女性の妖怪を三回打ち倒すプロットを示すランタンもある。また、中国人がよく使う白地に青い柄のスプーンで作られた龍と鳳も置いてあり、少し驚いた。

しかし、これらのものが中国文化に詳しくない人にとっては少し意味不明だろうと心配している。違和感を抱くのではないだろうか。動物の形をしているランタンのほうが人気があることはその証明である。パンダや猿などのランタンと一緒に写真を撮る若い人が多かったのだ。

メイン会場としての湊公園はやはり狭くてランタンの種類も少ないような気がした。高い塔や大きな船、かわいい人形など一見で誰でも理解できるランタンを数多く展示すれば、観光客が長崎ランタンフェスティバルの楽しみをもっと満喫できるのではないだろうか。

湊公園会場の案内所には数種類のパンフレットが置いてある。見どころやお勧めルート、お食事などやイベントの案内地図が載っているから、会場に詳しくない方でも行きたいところを見つけることができる。

イベントのほうは、有名な中国の獅子舞や龍踊りなどもあれば、珍しい変面ショ―や少林寺拳法なども見られる。そのほか、手作りランタンコーナーも大盛況だった。皇帝パレートはすでに毎年行われるイベントの中で最も人気のあるイベントになったらしい。

パンブレットによると、ランタンフェスティバルの会場は7か所に分散しているそうだ。私さえ一番遠い会場に行きたくないから、初めて長崎に来た観光客にとってはおそらく不便を感じているだろう。七つの会場を一つまとめて、二つの大きな会場にしたほうがいいのではないだろうか。そうすると、ランタンフェスティバルの雰囲気もきっと一層盛り上がるに違いない。

夜になると、お昼頃に気づいていなかった提灯がライトアップされ、観光客がますます増えてきた。紅色はもちろんのこと、桃色や黄色も含め、中華街を中心とした市街地がランタンの灯りに照らされて雰囲気満点だと思う。

中島川公園会場には川に浮かべる黄色いランタンがあり、水面と上空からの光が入り乱れて輝く。眼鏡橋もランタンで飾られ、眼鏡橋をバックに記念写真を撮る人が多かった。

実際に、中国では蓮華の形をしている小船を川に流すイベントは春節の間にも大ヒートだ。火のついた蝋燭を小船に立てて願いを込めた船が夜の川を下りキラキラ光っている風景がきれいである。

もともと、元宵節は中国のバレンタインとも言える。若い女性が自由に外出できなかった封建時代では、この日だけは花灯を見に行くという名目で外出して遊ぶことが許されていたと言うから。西洋のバレンタインデーは2月14日となっている。旧暦の春節は、大体2月にはじまり、下旬に終わるのだ。そこで、春節とバレンタインデーが重なる場合が多い。インドネシアでは春節やバレンタインデーは一つの行事としてみなされている。

もし中島川公園会場もこのようなイベントを行ったら、観光客がもっと訪れると思う。まず、縁結びの月下老人から「赤い糸の守り」をもらう。それから、良縁の願いを川に流す。そうしたら、中華街に食事に行く独身の男女も気持ちがさっぱりするだろう。言うまでもなく、恋人たちも喜ぶことである。

一方、中国で春節の時に提灯気球を空に揚げる習慣もある。その時に町のどこでもたくさんの提灯が空を飛んでおり、非常にきれいな夜景になる。しかし、大気の汚染や他の問題を生じる恐れがあるから、長崎では多分禁じられていると思う。だが、狭い範囲で実施し、川の下流などで小船を回収したりすることができるから、船流しはありえると思っている。

毎年100万人も訪れる長崎ランタンフェスティバルは中国の文化を理解するいい機会と言っても過言ではない。また、長崎県の観光統計によると、平成25年の長崎ランタンフェスティバルの前夜祭を除いた15日間の経済効果は85億円になったそうだ。今年のランタンフェスティバルは長崎県の経済にどのくらい影響を及ぼすかと期待している。(添削:凌蓉准教授)

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