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サラリーマンの誕生


26 October 2025 | By jaadmin | 陈琪琪

平日の朝8時に東京の品川駅に足を運べば、誰もがこんな都心圏の通勤風景に驚くのでしょうか。黒山のようなサラリーマンたちがこざっぱりとしたスーツに身を包み、鞄を手に、驚くほど均一な歩調で駅構内を移動しています。会話もなく、表情もなく、下を向いてスマホを確認する人さえ稀です。この自発的に生まれる秩序と極めて均質な集団は、より自由気ままな外国人から見れば、日本人の規律正しさに感嘆すると同時に、このゾンビのような人波に、少なからず肌寒さを覚えずにはいられません。

日本語の「社畜」は、日本のサラリーマンたちが自嘲を込めて使う呼称で、「会社の奴隷」を意味します。外見の華やかさとは裏腹に、サラリーマンの生活が決して楽ではないことがうかがえます。

 では、これほど膨大なサラリーマン階層は、いったいいつから日本に出現したのでしょうか。

 まずは明治時代に目を向けてみましょう。日清戦争後は日本産業の勃興期でした。さまざまな新産業が台頭したものの、必要な新式教育を受けた人材は極めて少ないでした。そのため、当時学校を卒業した新知識人はほとんどが銀行や企業に就職でき、しかもすぐに出世のチャンスに恵まれたのです。

 続いて大正時代。第一次世界大戦の勃発により、欧米の先進国がほとんど戦争に巻き込まれる中、日本には造船をはじめとする大量の注文が殺到し、「大戦景気」を迎えました。この好景気は当時の新卒者にも恩恵をもたらしました。公立私立の大学や専門学校が相次いで設置され、高等教育を受け、ホワイトカラー階層に食い込もうとする人々が殺到する時代の幕開けでした。

 早稲田大学の原克教授は、「サラリーマン」の原型が出現した時期をおよそ1920年代、すなわち大正末期から昭和初期であるとしています。当時、現在の東急各線や小田急線などの私鉄各線が相次いで開通し、総武線や横須賀線といった都市近郊路線の電化が進むと、沿線の住宅開発が活発化し、「都市間競争」という新語まで生まれました。大きな駅の周辺にはデパートが出現し、住宅供給量が増加して家賃もより安くなりました。教育面では、大正時代の学制改革により多くの私立大学が正式な大学として認可され、サラリーマンの供給源と見なされた大学・専門学校の卒業生数が急増し、新聞メディアでは盛んに「サラリーマン論」が語られていました。当時のサラリーマンは就業人口の10%にも満たませんでしたが、資本主義の発展と教育の普及に伴い、彼らが人口の中の「巨大な集団」を形成していったことは疑いようのない事実です。

 

 しかしその後、大戦後の世界的反動により、日本は続くインフレーションの中で運命が急転直下し、企業や銀行の行員は大量解雇・リストラの危機に直面し、新卒採用は遠のき、街中には失業した高学歴者があふれました。

 このほんの数十年の世紀転換期の歴史的変遷を見るだけでも、産業構造の変化がいかにして新たな社会階層を生み出し、その階層がどのように経済情勢や社会発展に伴って変動し、一国の歴史の程に組み込まれていったかを発見することができるのです。

 戦後、日本企業に広く採用された終身雇用と年功序列制度は、日本の戦後経済復興において極めて重要な役割を果たしました。日本特有の「サラリーマン労働文化」もこの時期に確立されました。21世紀を迎え、日本の雇用システムは時代の変化に対応できなくなり、多くの問題を生み出すことになりますが、それはまた別の話です。

 『サラリーマン誕生物語』という本は、「阿倍礼二」という名の会社員の視点を通して、1920年代の普通のサラリーマンの一日を体験し、この新たな機械が次々と生み出されていった時代が、いかにして「サラリーマン」という新興グループを形作っていったかを再現しています。背広というものは、20世紀の都市型現象である「モダンライフ」そのものが発信する新規性、進歩性、優越性という記号内容を体現していると述べています。また、絶えず更新されるイムレコーダーは、従業員の「勤勉」を数値化し、オフィスの仕事の効率を向上させるとともに、「時は金なり」という観念を人々の意識にしっかりと根付かせたのです。

 こざっぱりとしたスーツに身を包み、通勤電車に揺られ終日デスク仕事をし、書類の期限が迫る――百年前のサラリーマンの肖像は、今まさに東京・品川駅で目にするサラリーマンと、ほとんど何も変わらないように見えます。これら黙々と行進する人々の姿を通して、私たちはひょっとすると、百年以上前、田舎の畑や、家業の店を離れ、公立私立の大学に進み、高等教育を受け、そして大企業や銀行、政府機関へと歩み入った若者たちの姿を垣間見ているのかもしれません。

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