マスコミ対応

SISU News Center, Office of Communications and Public Affairs

Tel : +86 (21) 3537 2378

Email : news@shisu.edu.cn

Address :550 Dalian Road (W), Shanghai 200083, China

関連情報

京アニの作品を支えるクリエーターの情熱


19 May 2022 | By 石琳 | SISU

  •  

  •  

  •  

京都アニメーションのスタジオが放火され、34人が死亡、34人が重軽傷を負った事件。世界中から悲しみの声が寄せられるとともに、アメリカのアニメ関連会社が立ち上げたクラウドファンディングには、既に2億円以上が集まり、今も金額は増え続けている。世界から「日本の宝」と言われ、世界に誇る文化の担い手となっていた京都アニメーションにはいったいどんな魅力があるかについてはその背後に作品を支えるクリエーターの情熱を語らなければならない。そのうち最たるものは取材の緻密さ。

「ツルネ-風舞高校弓道部-」を製作するために、アニメーターたちが訪れた長野市。彼らの取材の様子から、その一端が見える。

弓を引くときに立つ場所

使い込まれ、板の色が変わっていく。実際に的を見たときには、どれほどの距離を感じるのか。的を射ぬいた矢は、どんな音をたてるのか。製作スタッフは、こうした現場だからこそ感じられる空気感を大切にしていた。「弓の重さと感触を確かめる。」「お、重い…。」「弓や矢の取り扱いを教わったりと、中身の濃いものになりました。」僅か数秒の短いシーンの背景を描くためにも、製作スタッフは取材を尽くしていた。

神社への階段

階段の脇に置かれた箱に製作スタッフが注目した。「箱に書いてある塩化カルシウムってなんですか?って。冬場(道が)凍結したりとか、積雪があった時の融雪用の塩化カルシウムですね。」こちらがアニメに登場した階段。その脇には、融雪剤もしっかりと描かれている。

かっぱの像

長野市には「善光寺平用水」と呼ばれる水路が街のあちこちを流れている。主人公の家がある場所は、水路がある住宅地の中にある設定とされた。自然豊かな地方に暮らす主人公が感じる、風土や空気感も描き込みたい。その思いが詳細な描写に表れている。跡部さんが特に印象に残っているのが、小さな銅像に目をとめ、熱心に写真を撮っていた。そのかっぱは、初めはぎくしゃくしていた5人の仲間が、かっぱの前で記念撮影。登場人物の関係性が少しずつ変わってきたことを示す重要なモチーフとなった。

緻密な取材に基づいて製作されてきた、京都アニメーションの作品。どの作品にも共通するのは、人間なら誰もが抱えている葛藤や弱さを、温かいまなざしで見つめていること。そして困難を乗り越え、成長する姿を描いてきたことである。それこそが京アニの作品が世界中の人々の心を温かめ、感動させる、最も大切な魅力ではないか。

共有:

マスコミ対応

SISU News Center, Office of Communications and Public Affairs

Tel : +86 (21) 3537 2378

Email : news@shisu.edu.cn

Address :550 Dalian Road (W), Shanghai 200083, China

関連情報