主催：東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学　飯田橋キャンパス (東京都)  ]

講座名：中江兆民『三酔人経綸問答』を読み解く その「平和思想」の再検討

申し込み締切：2024年09月01日 (日) 23:30

開催日時：2024年9月11日（水）～2024年9月25日（水）／18:00～19:30

入学金：3,000円

受講料：7,500円

定員：15名

講座回数：3回

講座の説明

「平和」は戦後日本に生きる人々の心に強固に根付いてきました。
それは歴史家も例外ではなく、平和国家日本の起源を戦後を超えて求める様々な試みがなされたのです。中江兆民『三酔人経綸問答』は明治における平和思想の先駆として注目され、そこには大日本帝国へと続く道に替わる、平和国家の未完の可能性が見出されてきました。
果たしてこの評価は妥当なのでしょうか。本講座は全３回の会読の中で、中江兆民という一人の人間が、明治時代に行った思想的格闘を明らかにします。南海先生の家屋を洋学紳士と豪傑君が訪ね、コニャックを飲みながら展開する鼎談は安易な読解を拒む構造となっています。この三極構造に分け入ることで中江兆民の思考を読み解くことは、現在の混迷を深める世界情勢にも示唆を持つはずです。

講座スケジュール

備考

※テキストは各自事前購入。『三酔人経綸問答』中江兆民(岩波文庫)
※テキストは講座の開講が決定してから購入してください。

講師紹介

藤川剛司（ふじかわ たけし）

日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院 法学政治学研究科 博士課程

【プロフィール】 

日本学術振興会特別研究員・東京大学大学院法学政治学研究科博士課程。東京大学大学院（修士）。専門は日本政治思想史。中江兆民の政治思想と明治日本における代議制論についての歴史的研究を行っている。主な業績は「民に代わり議するために：中江兆民と代議制民主主義」『国家学会雑誌』第136巻第11・12号（2023年12月）。