日本語専攻修士二年　銭璐娟さんの留学体験記です。

2018年3月19日、期待と不安が交錯している気持ちで中部国際空港行きの飛行機に乗って、名古屋外国語大学に留学しに行った。あっという間だったが、向こうの先生達や友達と素晴らしい思い出をいっぱい作った。知識を学んだり、イベントに参加したり、チューターをやったり、見学をしたりしていて、楽しくて充実した毎日を過ごしていた。

１、授業

自分の興味を持っている、自分の研究方向に近い課程をいくつか受講した。「日本文化研究」の授業で日本の伝統文化「能」や「歌舞伎」を勉強する時、よく我が国の「京劇」・「昆曲」・「黄梅戯」などを思い出す。どの国でもその国ならではの伝統文化をもって自慢しているが、異文化交流が激しい現代では、これからの持続的な発展を図り、大いに発揚することも考えなければならないと思う。「国際関係研究」の授業で中日米韓等国の関係を系統的に分析し、国際的な時事ニュースをみんなで討論したり意見を述べたり、楽しみながら勉強した。川村範行先生は凄く親切で、中国のことが好きだと何回もおっしゃって、中日両国はいつまでも良好で互いに助け合う友邦関係を保ってほしいという気持ちを表した。先生の言葉に感動した私はその理念に共感して、もっと多くの人に受け入れられればいいなと思っている。深く興味を感じて日本の韓国語の授業を受けてみたが、まるで学部時代に戻ったようで、楽しくてたまらなかった。李恵敏先生も中国語ができるので、時々中国語で会話したりした。最終回の授業で先生は中国に旅行に行きたいとおっしゃって、観光スポットについて色々話し合った。「グローバル共生研究」は他の授業と違って、毎回違う弁護士の先生が担当することになって、内容はグローバル共生について、外国人と通訳の話である。日本に滞在の外国人の現状についても日本の法律についても教えて頂いて、大変勉強になった。「国際コミュニケーション」も「日本文学史」もそれぞれの特徴と面白さがあって、受講してよかったといつも思っている。中国と比べて、日本の文系大学院生の数は少なくて、授業は殆ど先生1人対生徒4人の形（留学生を含めて）で行われていて、ゼミナール感が濃いと私は感じた。

２、チューター

幸いなことに、名古屋外国語大学が行うランゲージラウンジに応募して、中国語のチューターをやらせて頂いた。毎回教室に座って中国語に興味をもつ学生さんが来るのを期待して、皆さんが入るたびにワクワクしていた。日本人の若者たちから「中国語が好きです」「中国が好きで、行きたいです」「上海に遊びに行きたいです」「もっと上手に話したいです」等を聞いてとても嬉しかった。このランゲージラウンジのおかげで、大切な友達ができた。チューターとしては中国語を教えたり、中国の名所旧跡やグルメなどを紹介したり、今の中国はどうなっているのかを話したり、友達としては一緒に遊んだり、人生相談したりしているとか、全て唯一無二の経験だった。帰国後も連絡を保っている。その友達の一人が9月に上海に来た。二人で田子坊や豫園などの観光スポットに行っておみやげを買って、小籠包や火鍋などを食べて、身をもって中国上海の雰囲気を体験してもらった。「まだ帰りたくない」「中華料理はおいしい」「行きたいところはまだいっぱいある」「きっとまた来るから」などを言ってくれた。

３、見学

日本に滞在している間、色々見学してきた。例えば、東海財務局、まるや八丁味噌工場など。一番印象深かったのはやはり新ラ田保育園での体験だ。可愛い子供達とゲームをやったり、歌を歌ったり、一緒にパンを作って食べたりして、完全に天使みたいな子供に癒された。４、５歳にしか見えない子供なのに、中国語の「谢谢」、「你好」をはっきり発音してくれた。私は中国のことを話す時も興味津々の顔で聞いてくれた。別れる時、子供たちが「中国のこともっと教えてほしい」と言いながら抱きしめてくれた。

勿論、他にも沢山経験したのだが、日本に交換留学している日本語専攻の中国人としては、やはり中国文化の発信や中日関係のこと等に役立ちたい。学院から提供して頂いたこの貴重な機会を生かして、自分の語学力や研究力を向上させ、視野を広げるより一層重要なのは、自分の力を尽くして中国文化を発信することだと思う。