この頃、在上海日本総領事夫人片山ゆかり先生が上海外大の松江キャンパスにお越しになり、私たち日本文化経済学院の学生に「美しい日本語」という講座をしてくださった。

かつて欧米で留学生活を送り、英語教師を務めた経験もあるからだろうか、先生にはどことなく欧米人のような雰囲気が感じられるところがあったようだ。上がっている口元、美しい眉毛。はっきりと物を言うコミュニケーションの仕方にも慣れている。

先生は、海外から日本に帰り、日本語をもう一度自分で学んだときに感じた美しさを教えてくれた。

日本語の美しさの一つは、大和言葉にある。例として片山先生は「弥生」という言葉を挙げてくれた。三月を意味しているのと同時に、益々よくなっていくニュアンスも含まれているという。こうした言葉を使うことにより、「一味違う人だなって思われる」と先生が語った。

二つ目の美しさは思いやりの表現にある。話し相手との立場ヲ変えることによって、いいイメージを作ることができると先生が言う。例えば、初めて会う人に対し、自己紹介の後に「お会いできて嬉しく存じます」という一言を加えたら、簡単な自己紹介も魅力的に感じられるという。

片山先生は最後に、私たちに大事なことを伝えてくれた。それは「大和言葉と思いやりの美しさを他の言語、世界各地の人に伝えよう」ということ。この講座で教わった一番大切なことは正にこれだとつくづく感じた。日本語を学んでいる私たちにとって、日本語を通して身につけたものをこれからの生活にも惜しげなく使っていくべきだと思う。（日本文化経済学院二年　朱徐為）